HLA(ヒト白血球型抗原)技術情報用語集
HLAMatchmaker
HLAMatchmakerは、コンピュータのアルゴリズムに基づいてエピトープやエピレットと呼ばれるアミノ酸によって定義された分子構造を解析決定するソフトで、Dr. Rene J Duquesnoy(University of Pittsburgh Medical Center)により開発されました。
このウェブサイトには、抗HLA抗体分析とエプレットベースのマッチングのためのダウンロード可能なExcel形式のHLAMatchmakerプログラムがいくつかあります。
エピトープ解析は、移植前後において以下のような意義があります。
■ Epitope Matching
移植前にレシピエントのエピトープを検索することにより、de novo 抗体を避けることができます。
理論的には自己抗原エピトープを共有するドナーを選択することで、自己に対するde novo 抗体は産生されない、または抗体産生の可能性を軽減ででき、移植後に産生される抗HLA抗体を予測することができます。
■ Epitope Analysis
移植後はエピトープ解析により、産生された抗HLA抗体をエピトープレベルで捉え、治療への応用ができます。
従来のHLAMatchmakerはExcel形式で提供されていたため、One LambdaのHLA解析ソフトウェア「HLA Fusion」で使う際には、抗HLA抗体同定試薬「LABScreen Single Antigen」のロットが更新されるたびに手動でExcelファイルに情報を入力する必要がありました。しかし、現在の「HLA Fusion」は手動でExcelファイルを操作することなく、LABScreen Single Antigenのデータをそのまま利用できる便利な仕様になっています。
HLA Fusion
One Lambdaが販売するHLA検査試薬の専用解析ソフトウェアで、HLAMatchmeakerの機能を有しています。施設で検査したLABScreenの結果を取り込むことで、検体独自のデータが解析できます。
【HLA Fusion でエピトープを解析した例】
HLA FusionでのHLAMatchmakerの応用に関しては、下記の動画もご参考ください。
「腎移植におけるエピトープ解析の今(2020年2月 ベリタスプライベートセミナー)」
「臨床腎移植学会 2020年 長期生着のためのエピトープ解析とNon-HLA 抗体の関与(2020年臨床腎移植学会ベリタススポンサードシンポジウム)」
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