HLA(ヒト白血球型抗原)技術情報用語集
クロスマッチ試験
クロスマッチ試験とは、抗HLA抗体により輸血不応状態に陥った血小板輸血患者や臓器移植患者のリンパ球直接交差試験として、患者(レシピエント)由来の抗体と提供者(ドナー)由来の抗原の反応を検査し患者由来の抗体を測定するために行われます。
リンパ球や血小板などの生体材料を使用するため、対象となる抗原系はHLAのみではありません。
つまり、なんらかのリンパ球に特有な抗原やHPA(ヒト血小板抗原)なども関与します。移植前にクロスマッチ検査を行う最も重要な理由は、移植片の超急性拒絶を引き起こす可能性がある既に存在する抗体を検出することです。
特にT細胞のクロスマッチ試験が陽性の場合、超急性拒絶の発生に強い相関があるとされています。
クロスマッチ試験にはいろいろな種類があります。
■ 直接交差試験 (さまざまな呼び方があります)
• ダイレクトクロスマッチ
• CDCクロスマッチ(Complement-Dependent Cytotoxicity Crossmatch)
• リンパ球細胞障害試験(Lymphocyte Cytotoxicity Test:LCT)法
LCT法は、One Lambda社を設立したポール・テラサキ先生が1969年に発表した試験法です。
■ 間接交差試験 (さまざまな呼び方があります)
• AHG-CDCクロスマッチ (AHG = Anti-Human Globulin、抗ヒトグロブリン)
• AHG-LCT法
■フロークロスマッチ
• FCXM法 (Flow Cytometry Cross Match)
• FlowDSA-XM
参考商品
フロークロスマッチのための細胞分離試薬
EasySep Direct HLA Crossmatch T Cell Isolation kit
EasySep Direct HLA Crossmatch B Cell Isolation kit
EasySep Direct 動画マニュアル
細胞分離用マグネット
EasyEights EasySep Magnet
コントロール血清
補体
ウサギ補体 ABC
ウサギ補体 DR