STEMCELL Technologies COVID-19関連タンパク質
- 研究用
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)とその感染を研究するための組み換えタンパク質です。
SARS-CoV-2 Recombinant Nucleocapsid Protein, aa1-419 (E. coli-expressed)
(ST-100-0590, 100-0591)
SARS-CoV-2ゲノムによってコードされる4つの構造タンパク質の1つを、大腸菌で発現させたものです。ヌクレオカプシドタンパク質は、ウイルスの「N」遺伝子から転写され、RNAと相互作用してヌクレオカプシドを形成するタンパク質です。ホモオリゴマーであり、モノマーとオリゴマーの両方がRNAと相互作用することができます。また宿主細胞への感染後、ウイルス粒子(ビリオン)の組み立て中にプラス鎖ウイルスゲノムRNAをリボヌクレオカプシドにパッケージングする際に、膜タンパク質(タンパク質M)と相互作用します。タンパク質のアミノ末端には、トロンビン部位、T7タグ、およびポリヒスチジンタグが含まれています。
SARS-CoV-2 Recombinant Nucleocapsid Protein, aa1-419 (HEK293-expressed)
(ST-100-0592, 100-0593)
SARS-CoV-2ゲノムによってコードされる4つの構造タンパク質の1つを、HEK293細胞で発現させたものです。ヌクレオカプシドタンパク質は、ウイルスの「N」遺伝子から転写され、RNAと相互作用してヌクレオカプシドを形成するタンパク質です。ホモオリゴマーを形成し、モノマーとオリゴマーの両方がRNAと相互作用することができます。また宿主細胞への感染後、ウイルス粒子(ビリオン)の組み立て中にプラス鎖ウイルスゲノムRNAをリボヌクレオカプシドにパッケージングする際に、膜タンパク質(タンパク質M)と相互作用します。
SARS-CoV-2 Recombinant Spike Protein, aa16-685 (HEK293-expressed)
(ST-100-0594, 100-0595)
SARS-CoV-2ゲノムによってコードされる4つの構造タンパク質の1つを、HEK293細胞で発現させたものです。スパイクタンパク質は、宿主細胞への付着において重要な役割を果たし、クラスリンを介したエンドサイトーシスによる侵入を可能にします。宿主細胞のプロテアーゼによってaa685の後で切断され、N末端のS1サブユニットとC末端のS2領域を生成します。S1サブユニットは、SARS-CoVで高度に保存されている受容体結合ドメインを介して宿主細胞受容体(アンジオテンシン変換酵素II)と相互作用する役割を果たします。S1サブユニットには、受容体にアクセスできない「ダウン」コンフォメーションと、受容体にアクセスできる「アップ」コンフォメーションという2つの立体構造があります。これらの立体構造変化は、モノクローナル抗体薬とワクチン開発の鍵となります。タンパク質のアミノ末端にポリヒスチジンタグ、カルボキシ末端にFLAGタグが含まれています。
SARS-CoV-2 Recombinant Spike Protein, aa319-541 (Yeast-expressed)
(ST-100-0596, 100-0597)
SARS-CoV-2ゲノムによってコードされる4つの構造タンパク質の1つを、Pichia pastorisで発現させたものです。スパイクタンパク質は、宿主細胞への付着において重要な役割を果たし、クラスリンを介したエンドサイトーシスによる侵入を可能にします。宿主細胞のプロテアーゼによってaa685の後で切断され、N末端のS1サブユニットとC末端のS2領域を生成します。S1サブユニットは、SARS-CoVで高度に保存されている受容体結合ドメインを介して宿主細胞受容体(アンジオテンシン変換酵素II)と相互作用する役割を果たします。S1サブユニットには、受容体にアクセスできない「ダウン」コンフォメーションと、受容体にアクセスできる「アップ」コンフォメーションという2つの立体構造があります。これらの立体構造変化は、モノクローナル抗体薬とワクチン開発の鍵となります。タンパク質のアミノ末端に、ポリヒスチジンタグとSUMOstar部位が含まれています。
Human Recombinant ACE2 Protein, aa18-740 (HEK293-expressed)
(ST-100-0598, 100-0599)
ヒト組み換えアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)をHEK293細胞で発現させたものです。ACE2活性は、血管収縮剤アンギオテンシンIIを分解して血管拡張剤アンギオテンシンを生成することにより、血管拡張を引き起こします。この酵素の発現低下は、心血管疾患に関連しており、糖尿病性腎症の糸球体損傷にも関連している可能性があります。ACE2には、N末端にペプチダーゼドメインと単一の膜貫通ヘリックスが含まれています。ACE2は、SARS-CoV-2およびSARS-CoVの表面スパイク糖タンパク質の主要なヒト受容体でもあります。この受容体は、ヒトの心臓、腎臓、精巣だけでなく、肺や小腸の上皮にも発現しています。ACE2のペプチダーゼドメインは、スパイクタンパク質のS1タンパク質サブユニットのタンパク質結合ドメインに結合し、この結合により切断部位が露出します。細胞のセリンプロテアーゼであるTMPRSS2とカテプシンによって切断または「タンパク質プライミング」が行われ、この切断によりスパイクタンパク質のS2サブユニットが活性化され、ウイルス膜が宿主細胞膜に融合します。タンパク質のカルボキシ末端には、TEVサイトとヒトIgG1Fcタグが含まれています。
全部見る (残り件数0件)