STEMCELL Technologies STEMdiff STEMdiff Erythroid Kit
- 研究用
STEMdiff™ Erythroid Kit(ST-100-0074)は、ヒト胚性幹(ES)および人工多能性幹(iPS)細胞を、無血清かつフィーダーフリーの条件下で、Glycophorin AおよびCD71を発現する赤血球前駆細胞(赤芽球)へと分化させるために設計されています。2次元培養による簡易な分化プロトコルを2段階で実施します。
第一ステージ(10〜12日間)では、STEMdiff™ Hematopoietic Supplement A、次いでSupplement E1を基礎培地に添加し、赤血球分化傾向をもつ中胚葉へと細胞を誘導します。第一ステージの最後に、造血前駆細胞を培養上清から容易に回収できます。第二ステージ(10〜24日目の14日間)では、Supplement E2とStemSpan™ SFEM IIを用いて、細胞をさらに赤血球前駆細胞へと分化させます。
赤血球分化の14日間に細胞は通常241 +/- 190倍(95%CI)まで増幅し、24日目の細胞集団には通常74 +/- 5%(95 %CI: COnfidence interval)のCD71+GlyA+赤芽球が含まれます。
本キットで作製した細胞を成熟に適した培養条件に移すと、さらに正赤芽球および網状赤血球へと成熟させることができます。
本品は、mTeSR™1(ST-85850)、mTeSR™ Plus(ST-100-0276)、およびTeSR™-E8™(ST-05990)で維持したヒト多能性幹細胞(hPSC)の分化に最適化されています。
製品の特長
STEMdiff™ Erythroid Kitをもちいて、hPSCから赤血球前駆細胞へと効率良く分化できます
- 無血清、フィーダーフリーの組成です
- 複数のhPSC株から、安定して赤芽球を作製できます
- 得られる赤芽球は、必要に応じて成熟させることができます
データ紹介
CD71+GlyA+ 赤血球を安定的に高効率で作製
hPSC由来赤血球のヘモグロビン発現と典型的な形態
(A) Erythroid cells generated with the STEMdiff™ Erythroid Kit express a mix of primitive (embryonic) and definitive (fetal, adult) hemoglobin. Shown are the results of qPCR analysis for globin gene expression after 24 days of culture. (B) A picture of the cell pellet shows that cells produced in culture are hemoglobinized. (C) Cells display typical basophilic erythroblast morphology after 24 days of culture using the STEMdiff™ Erythroid Kit (40X magnification, May-Grunwald Giemsa stain).
詳しいプロトコールとデータはこちら:
STEMdiffをもちいた多能性幹細胞からの赤芽球作製 (STEMCELL Technologies社ウェブサイトへリンク)
製品に関するウェビナーはこちら(視聴にはSTEMCELL Technologies社ウェブサイトでの登録が必要です):
Serum- and Feeder-Free Differentiation of Erythroid Progenitor Cells from hPSCs
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