FAQ
- タンパク・遺伝子発現解析
- Dynabeads Protein A または Dynabeads Ptotein Gを用いた免疫沈降で、低pH条件で溶出した時、解離する部位はどこでしょうか?
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抗体結合タンパク質との結合pHから大きく離れたpHによる溶出に関してですが、抗体と抗原間の解離、ProteinAまたはProtein Gと抗体間の解離のいずれも考えられます。用いる抗体の性質によっても違ってきます。酸性条件下での溶出の場合、SDSバッファー、還元剤を用いた変性条件の溶出に比べると収量は減ることがあります。(DTTまたはβ-メルカプトエタノールのような還元剤は抗体内のジスルフィド架橋を壊し、軽鎖と重鎖の抗体を放出することになります。)一般的には、Dynabeads Protein Gと抗体と反応した後、クロスリンクしている状態であれば、抗体はビーズ側に残り、抗原が溶出されます。一方、クロスリンクしていない場合には抗体、抗原共に溶出されます。低pHの溶出には 100 mM Glycine-HCl, pH 2.5-3.0 100 mM Citric acid, pH 3.0 が用いられています。クロスリンクの方法については下記をご参照ください。
Immunoprecipitation Crosslinking