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HLA(ヒト白血球型抗原)技術情報用語集

HLA-タイピング

HLAタイピングとは、HLA遺伝子をコードする第6染色体短腕上に位置するHLA抗原のクラスI(A座、B座、C座)、クラスII(DR座、DQ座、DP座)のタイプを決めることです。
HLAはヒト遺伝子の中で最も多様性を持つ遺伝子群です。HLAタイピングは通常の遺伝子検査のようなSNPや転座の検出とは異なった高度な技術が必要です。

HLAクラスI遺伝子は下図のように5'非翻訳領域からエクソン1、エクソン2、エクソン3、エクソン4、エクソン5、エクソン6、エクソン7、エクソン8、と3'非翻訳領域があり、主にエクソン領域の遺伝子配列を確認します。タイピング試薬によって確認できる遺伝子領域や精度が異なります。

hla-typing-1

HLAタイピングは血清型タイピングとよばれる血清型を決めるタイピングから、遺伝子が解明されたことでHLA-DNAタイピングへと変化してきました。

hla-typing-2

それぞれの方法の特長は以下の通りです。詳細は各ページをご確認ください。

手法 利点 課題
タイピングトレー
(血清型タイピング)
コスト安 低解像度
SSP法
(マイクロSSP)
短時間 大量検体に不向き
SSO法
(LABScan/Luminex)
大量検体処理
解像度(中~高)
Luminexが必要
みなし判定
SBT法
(サンガーシークエンス)
高解像度 コスト、時間、装置(シークエンサー)
NGS法
(次世代シークエンス)
完全タイピング 操作の煩雑さ