STEMCELL Technologies TeSR TeSR-E7 Reprogramming medium (2-comp)
- 研究用
TeSR™-E7™ (2-Component) (ST-05914) は、ヒト iPS細胞のフィーダー不使用での樹立に最適化された、動物性成分フリーで明確 (defined) な組成のリプログラミング用培地です。James Thomson博士 (ウィスコンシン大学マディソン校) の研究室が報告した E7 の組成に基づいています。
製品の特長
TeSR™-E7™は、ヒトiPS細胞誘導用の動物性成分フリー培地です
- 高品質なiPS細胞コロニーが得られ、形態による同定と選択が容易になります
- 分化と線維芽細胞の成長を抑制し、均一なiPS細胞培養を迅速に確立できます
- フィーダーフリーで組成が明確なため、再現性高くヒトiPS細胞を樹立できます
ご注意:本品は、TeSR-E7 Reprogramming Medium (ST-05910) の後継品です。組成は同一で、サプリメントを1本にまとめています。
TeSR-E7による体細胞初期化のワークフロー
TeSR-E7はリプログラミングの誘導期 (3〜25日目頃) に使用します。
リプログラミング後、iPS細胞コロニーはフィーダーフリー維持培養系 (例:マトリックスに Corning® Matrigel® または Vitronectin XF™、培地に mTeSR1 または TeSR-E8 を使用) で分離および増殖できます。
データ紹介
誘導期に現れるiPS細胞コロニーの形態
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A-B: 誘導後1〜2週間で上皮様形態を示すコロニーの小さなクラスターが現れます (矢印)。
C-D: 誘導後2〜3週間で、これらのクラスターがpre-iPS細胞コロニーへと拡大します。
E-F: 誘導後3〜4週間で、より大きなES細胞様コロニーが明確になります。
OCT-4, SOX2, KLF-4 および L-MYC を含むエピソームベクターでリプログラミングした、成人線維芽細胞由来の代表的なコロニーを示しています。
KOSRベースの培地とTeSR-E7を用いて初期化したiPS細胞コロニーの比較

TeSR-E7は、KOSRベースのリプログラミング培地と比べて、境界線が明瞭で線維芽細胞の過増殖が少ないiPSコロニーを形成します。
リプログラミングしたiPS細胞の増殖・維持
A-D: TeSR-E7で樹立した後、mTeSR1 または TeSR-E8 を用いてフィーダーフリー条件下で増殖したiPS細胞コロニーは、典型的なES細胞様形態すなわち明瞭な境界、顕著な核小体、高い核 - 細胞質比を示します (A・B: Corning Matrigel + mTeSR1、C・D: Vitronectin XF + TeSR-E8)。
E: mTeSR1 または TeSR-E8 で維持培養したiPS細胞は、わずか2継代後に多能性マーカーを高く発現します。
データ:平均 ± SEM、n=4。