ラーニングコーナー

2024/10/08

細胞分離の実験フロー

細胞分離製品（STEMCELL Technologies社製品）と、それに関わる準備、前処理、解析、培養といった過程を一般的な実験の流れに沿ってご紹介いたします。

細胞分離に関わる主な実験フローを下図に示しました。適切な生体試料の選定から、サンプル調製や細胞分離の手法、分離後の同定方法を目的に合うよう計画しておきましょう。
各ステップに適した製品は、本記事の各項目をご参照ください。

細胞分離に用いる生体試料の品質が高くなければ、正確で再現性の良い結果を得ることはできません。正常・疾患を問わず血液細胞をはじめとした生体試料を、海外サプライヤーネットワークを通じてご提供しております。詳しくは以下よりご確認ください。

細胞分離に用いるサンプルは全血、PBMC（末梢血単核球）、有核細胞（単核球と顆粒球）などを選択可能です。
PBMC、有核細胞の調製に適した製品ついては、細胞分離：目的別の製品選択をご参照ください。

比重遠心によるPBMC分離を、もっと簡単に速くできる特殊チューブです。

EasySepのような磁気ビーズ法で細胞分離する際、ターゲット細胞の回収率を上げるためには、サンプルをシングルセル化しておくことが重要です。組織や凍結サンプルをシングルセル化する方法のご紹介です。

全血、PBMC（末梢血単核球）、有核細胞（単核球と顆粒球）など各種のサンプルから特定の細胞を分離します。分離方法には、抗体と磁気ビーズを用いる「免疫磁気分離法」や、抗体と比重遠心を用いる「免疫比重遠心法」などがあります。

各製品とその特長は、細胞分離：目的別の製品選択をご参照ください。

分離したターゲット細胞集団を染色し、フローサイトメトリーによるフェノタイプ解析、セルソーターでのさらなる分離等に用いることができます。

　ヒト、マウス、ラットなどに対する各種の未標識および標識抗体から選択できます。詳細はこちら＞＞

　アルデヒドデヒドロゲナーゼ（ALDH）活性が高い幹細胞/前駆細胞を非免疫学的に染色します。ALDH発現の高い細胞は明るい蛍光を発しフローサイトメーターで同定、あるいはセルソーターで分離できます。詳細はこちら＞＞

　各種サイトカインなどを測定するためのELISAキットもございます。詳細はこちら＞＞

分離したターゲット細胞を培養して様々な用途に用いることができます。細胞の用途別に適した製品をご紹介いたします。いずれも無血清条件で、再現性良く行うことが可能です。

用途	製品名	動物種	概要	特長
T細胞の活性化・増殖	ImmunoCult T Cell Activator	ヒト	抗CD3/CD28抗体複合体を含むサプリメント	ビーズフリー、穏やかな刺激
T細胞からTreg、Thへの分化	ImmunoCult Supplement	ヒト、マウス	組み換えサイトカイン・抗体を含むサプリメント	培地に直接加えるだけ
B細胞の増殖、成熟化	ImmunoCult B Cell	ヒト	ゼノフリーの無血清培地、動物性成分フリーのサプリメント	圧倒的な増殖、フィーダーフリー
NK細胞の増殖	ImmunoCult NK Cell	ヒト	無血清培地、サプリメント、基質	細胞傷害活性のあるNK細胞を取得
単球から樹状細胞への分化	ImmunoCult Dendritic Cell	ヒト	無血清培地、および組み換えサイトカインを含むサプリメント	高収率
単球からマクロファージへの分化	ImmunoCult-SF Macrophage	ヒト	無血清培地	わずか6日で回収
造血幹細胞からT細胞への分化	StemSpan T Cell Generation Kit	ヒト	無血清培地、組み換えサイトカインを含むサプリメント、および培養基質	フィーダーフリー、高収率
造血幹細胞からNK細胞への分化	StemSpan NK Cell Generation Kit	ヒト	無血清培地、組み換えサイトカインを含むサプリメント、および培養基質	フィーダーフリー、高収率