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注目の製品情報

2022/10/06

尿を活用したリキッドバイオプシーに「Streck Urine Preserve」

  • 細胞安定化 試料保存チューブ

液性検体中に存在する生体成分をバイオマーカーとした「リキッドバイオプシー(Liquid Biopsy)」は、現在がんをはじめとした疾患の早期発見やモニタリングへの有用性が報告されています。 多くのリキッドバイオプシーは血液を対象としていますが、近年尿を対象としたリキッドバイオプシーも研究が進められています。
Streck社Streck Urine Preserveは尿検体を常温で安定保存することを目的に開発された試薬で、cell free DNA (cfDNA、セルフリーDNA) のほか様々な生体成分の分析に有効活用できます。

Streck Urine Preserveの特長

Streck社では細胞安定化技術を応用し、採血管をはじめとしたセルフリー成分安定化製品を製造しております。 Streck Urine Preserveは下記の利点から、様々な尿リキッドバイオプシー研究・検査に活用できます。

    • ・尿に入れるだけの簡単操作
       1ボトル(5 mL)で25-100 mLの尿を保存可能
    • ・添加したかどうかが目視で判別可能
       
      分かりやすい青色試薬
    • ・6-37℃で1週間安定保存
       輸送時や保管時の成分変化を抑制
    • ・様々なセルフリー成分に対応
       cfDNA/cfRNA/細胞の同時保存に


メーカーの開発担当者による解説もあります!※後半部分がStreck Urine Preserveの説明です。
  StreckLBthumbnailHP.jpg
セルフリー成分保存製品を活用したリキッドバイオプシーの現状と将来(ウェビナーアーカイブ動画)

Urine Preserveが尿リキッドバイオプシーに最適な理由

泌尿器系のがんでは、近年血液ではなく尿中のセルフリー成分をバイオマーカーとしたリキッドバイオプシーが研究されています。 すでに海外ではがんのcfDNA、cfRNA、タンパクを対象としたいくつかの尿リキッドバイオプシー検査サービスが提供されています。
尿検体は簡便にセルフリー成分を分析できるというメリットがありますが、安定してセルフリー成分を保存することが難しいというデメリットがあります。とくに尿にはDNA分解酵素などのセルフリー成分以外の生体成分も豊富に含まれるため、何らかの対策をしないとセルフリー成分が分解し、その後の分析に利用できなくなってしまう恐れがあります。

尿検体の特長

メリット デメリット
・侵襲性が無い
・採取が簡単、大量に採取可能
・組成が血液より単純
・複数成分の同時解析が可能
・採取条件によって成分濃度やpHが変化する
・DNA分解酵素や塩を豊富に含む
・微生物の増殖が起こる

一般的には凍結保存や遠心を利用して尿中セルフリー成分を安定化していますが、課題もあります。

  • 採取後すぐに凍結保存⇒保存スペースが必要、解凍に時間がかかる
  • 遠心分離や抽出作業を行ってから保存⇒成分が変化する前の作業が必須で作業前の長期間保持が難しい

とくに検体を輸送したい場合やまとめて解析したい場合は、尿検体をいかに安定化させるかが重要です。

Streck Urine Preserveはこれらの課題を解決し、尿リキッドバイオプシーの輸送や保管を簡便にすることができます。

Streck Urine Preserveの使用例

StreckUP_web2.jpg

Streck Urine Preserveは、尿中セルフリー成分の安定化を目的に開発された試薬です。尿中に存在する血液細胞の安定化およびゲノムDNAの遊離を防ぎ、cfDNAに限らず、細胞やcfRNAの保存に利用できます

下記はStreck社で検証されたセルフリー成分です。

※下記はメーカー資料からの抜粋となります。詳細はリンク先の各資料をご参照ください。

① cfDNAの保存

尿検体にUrine Preserveを10:1、20:1、30:1の割合で添加し、室温で7日間保存しました。Urine Preserve未添加の検体と添加検体からそれぞれcfDNAを抽出し、ddPCRでKRAS遺伝子のコピー数を計測しました。
Urine Preserve未添加検体では保存によってコピー数が減少し、cfDNAの分解が示唆されました。Urine Preserve添加検体はどの希釈倍率の検体でも7日後もコピー数の有意な変動がなく、安定性が示されました。

また、保存温度の違いによる安定性もテストしましたが、6℃、37℃保存のいずれもUrine Preserve添加検体ではコピー数の有意な変動は見られませんでした。

Streck社資料(Streck社サイト:英語)

② エクソソーム中のmRNAの保存

尿検体にUrine Preserveを添加して室温で7日間保存したのち、エクソソームの数を計測しました。さらに回収したエクソソームからmRNAを抽出し、2つのhousekeeping遺伝子(ACTBGADPH)を対象としたRT-ddPCRを行い、遺伝子の検出と定量を行いました。
Urine Preserve添加検体におけるエクソソームの数やサイズは保存前と有意な変化はありませんでした。Urine Preserve未添加検体では保存によってmRNAのコピー数が顕著に減少し、mRNAの分解が示唆されましたが、Urine Preserveを添加した検体はオーダーレベルの変動がなく、mRNAの安定性が示されました。

※Streck UP = Streck Urine Preserve

Streck社資料(Streck社サイト:英語)

③ 浮遊細胞の保存

Urine Preserve添加尿および未添加尿に、尿中の剥離細胞を模したGFP陽性T47D細胞をスパイクし、室温で7日間保存しました。
顕微鏡で細胞の状態を確認したところ、Urine Preserve未添加検体では保存中に細胞の分解や細菌の増殖と思われるコンタミネーションが見られましたが、Urine Preserve添加検体では細胞の分解やコンタミネーションが最小限に抑えられていることが分かりました。また、GFP染色画像ではUrine Preserve添加検体中の細胞の核が安定して存在していることが示されました。

※Streck UP = Streck Urine Preserve

Streck社資料(Streck社サイト:英語)

④ ウイルスRNAの保存

Urine Preserve添加尿および未添加尿に不活化したジカウイルスをスパイクし、室温で7日間保存しました。保存中の検体からウイルスRNAを抽出し、リアルタイムPCRで検出と定量を行いました。
Urine Preserve未添加検体では保存に伴ってウイルスRNAが1/10以下に低下しましたが、Urine Preserve添加検体では保存前と同程度のウイルスRNAが検出されました。 Urine Preserveを利用することで、冷蔵や冷凍保存することなく保存検体からウイルス検出を行うことができます。

※Streck UP = Streck Urine Preserve

Streck社資料(Streck社サイト:英語)

資料に関するご質問、製品詳細はお問い合わせフォームよりご連絡ください。

Streck社製品特集ページ・試料保存製品のご紹介

リキッドバイオプシーに最適!Streck社cfRNA/エクソソーム保存チューブ「RNA Complete BCT™」

日常の精度管理に最適!Streck社フローサイトメトリー用QC製品 CD-Chex+STATS QCプログラムのご紹介

Streck採血管Cell-Free DNA BCT(医療機器)

全血に含まれるcfDNA、細胞DNA(gDNA)、CTCを最大14日間(CTCは最大7日間)安定して保存する採血管です。







RNA Complete BCT(研究用)

全血に含まれるcfRNA、EV(エクソソーム)を最大7日間安定して保存する血液保存チューブです。









Streck採血管Cyto-Chex(医療機器)

全血に含まれる血液細胞の表面に存在する分化(CD)マーカー*を室温で最大14日間維持する採血管です。 *HIVパネルに含まれるCD3, CD4, CD8, CD19, CD16/CD56

Cell Preservative

フローサイトメトリー用の末梢血および臍帯血、組織、骨髄などの試料を最大7日間、安定して保存する試薬です。







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Urine Preserveを初めて試したい方のために、サンプルを無料で提供しております。

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