HLA(ヒト白血球型抗原)技術情報用語集
Bw4, Bw6
HLA-B座は下記のようにBw4とBw6の2つに大別されています。Bw4またはBw6には、抗原を認識する抗原性(エピトープ または エプレット)を共有する一部のA座も含まれています。
HLA - Bw4とHLA - Bw6 に関するHLA抗原
Bw4 | B5, B5102, B5103, B13, B17, B27, B37, B38(16), B44(12), B47, B49(21), B51(5), B52(5), B53, B57(17), B58(17), B59, B63(15), B77(15), A9, A23(9), A24(9), A2403, A25(10), A32(19) |
Bw6 | B7, B703, B8, B14, B18, B22, B2708, B35, B39(16), B3901, B3902, B40, B4005, B41, B42, B45(12), B46, B48, B50(21), B54(22), B55(22), B56(22), B60(40), B61(40), B62(15), B64(14), B65(14), B67, B70, B71(70), B72(70), B73, B75(15), B76(15), B78, B81 |
下図は日本人頻度の高いBw4の代表的なアレルのアミノ酸配列を示したものです。赤い四角で囲んだ部分のアミノ酸残基によってBw4とBw6が決まります。
Bw4はアミノ酸の残基77~83の配列が特徴で、77番目がアスパラギン酸(N)、82番目がロイシン(L)、83番目がアルギニン(R)となっています。
下図は日本人頻度の高いBw6の代表的なアレルのアミノ酸の配列を示したものです。
Bw6はアミノ酸の残基77~83の配列が特徴で、77番目から83番目がS(セリン)、L(ロイシン)、R(アルギニン)、N(アスパラギン)、L(ロイシン)、R(アルギニン)、G(グリシン)となっています。
Bw4のエピトープ(エプレット)
Public Specificitiesとは、このBw4、Bw6のことを指します。
HLA抗原のBw4、Bw6のHLAタイピングには、LABTypeシリーズ、マイクロSSPを用いることができます。
抗HLA抗体検査においては、LABScreen Single Antigenで患者血清を測定した時、Bw4やBw6に対する抗体が作られていることがあります。測定結果で複数のLABScreenビーズが陽性になったときなどに、Bw4、Bw6のエピトープに対する抗体が作られていることがあります。