AmoyDX EGFR 29 Mutations Detection Kit
掲載の商品は2023年9月末で販売終了となります(2023年6月)。
- 研究用
Amoy Diagnostics社は、がん関連遺伝子を検出するためのReal-time PCR試薬を製造、販売しております。
本製品は、ADx-ARMS法と呼ばれるReal-time PCRのテクノロジーを利用して、EGFR遺伝子の29の変異を簡便かつ高感度に検出するための試薬です。
試薬がチューブに予め分注されたPre-loadタイプと、分注されていないBulkタイプがあります。
AMO-8.01.20201W010A、AMO-8.01.20201W010B、AMO-8.01.20201W010D:Pre-loadタイプ
AMO-8.01.20201X024E、AMO-8.01.20201X024F:Bulkタイプ
製品の特長
EGFR(上皮成長因子受容体)はがん治療における標的となっています。EGFR遺伝子変異によるシグナル伝達異常が引き起こす肺がん等に対して、ゲフィチニブ(イレッサ)やエルロチニブ(タルセバ)といったTKI(チロシンキナーゼ阻害薬)が有効です。このため、EGFR変異の有無や種類を検出することは、がん治療に重要です。
本製品はADx-ARMS法によって、FFPEサンプルや血清/血漿から、EGFR遺伝子 Exon18-21に存在する29の変異を検出する試薬です。
<Amoy Diagnostics社Real-time PCR Assayシリーズの特長>
- 簡便な操作:ワンステップの操作、解析まで含めわずか90分
- 高感度、高い正確性:1%の変異遺伝子まで検出可
- 高信頼性:内部標準も同時検出、ポジティブコントロールもキットに同梱
- 高品質の製品:国際基準ISO13485を取得し、GMPプラントにて製造、管理
<ADx-ARMS法の原理>
ADx-ARMS(Amplification Refractory Mutation System)法は、3'末端に変異特異的なプローブを使用し、高感度に変異遺伝子を検出する技術です。 チューブ内で、2ステップの増幅を行います。ステップ1で特異性の高い増幅を、ステップ2で効率良い増幅を行います。
<本製品で検出可能な変異>
EGFR遺伝子:Exon18-21に存在する下表の29の変異を検出します。
G719A | E746_T751>I | L747_A750>P | L747_P753>Q | H773_V774insH |
G719S | E746_T751del | L747_T751>Q | L747_T751>S | D770_N771insG |
G719C | E746_T751>A | L747_E749del | L747_T751del | V769_D770insASV |
E746_A750del-1 | E746_S752>A | L747_T751del | L747_T751>P | L858R |
E746_A750del-2 | E746_S752>V | L747_S752del | T790M | L861Q |
L747_P753>S | E746_S752>D | L747_A750>P | S768I |
<本製品の構成について>
- Reaction Mix(7種):変異遺伝子および内部標準を検出するプライマー、プローブ、dNTPs
- External Control Reaction Mix(1種):DNA阻害物質の有無、DNA品質評価用のReaction Mix
- EGFR Taq DNA Polymerase
- EGFR Mixed Standard:リコンビナントEGFR遺伝子およびヒトゲノム(ポジティブコントロール)
<実験ステップについて>
① total DNA抽出:サンプルからDNAを抽出します。
※DNA抽出試薬は本製品に含まれておりません。
② DNA濃度調整:0.4-3 ng/µlとなるように1×TE buffer (pH 8.0)でDNA溶液を希釈します。
※推奨DNA濃度はサンプルの種類によって変わります。
(Pre-loadタイプの場合)
③ サンプル分注:調整したDNAサンプルおよびネガティブコントロール(水)、キット付属のEGFR Mixed StandardをPCRチューブに分注します。1サンプルあたり8チューブに分注します。
④ PCR試薬の調製、分注:Taq DNA Polymeraseを8種のReaction Mixチューブそれぞれに混合し、サンプルの入ったPCRチューブに分注します。
(Bulkタイプの場合)
③ PCR試薬の調製、分注:Taq DNA Polymeraseと7種のReaction Mix、External Control Reaction Mixをそれぞれ混合し、PCRチューブに分注します。
④ サンプル分注:調整したDNAサンプルおよびネガティブコントロール(水)、キット付属のEGFR Mixed Standardを各チューブに加えます。1サンプルあたり8チューブに分注します。
<チューブ名について>
⑤ Real-time PCR:マニュアル記載の条件でReal-time PCRを行います。
⑥ 結果判別:増幅が認められた蛍光の種類と、Ct値を確認します。
FAM標識のPCR産物は変異箇所由来、HEX/VIC標識のPCR産物は内部標準由来となります。
ネガティブコントロール・EGFR Mixed Standard・各サンプルのHEX/VIC標識(内部標準由来)のPCR増幅結果から、実験が妥当であるかを判断します。
次にマニュアル記載の基準に基づき、各チューブのFAM標識の増幅産物のCt値より、変異陽性(strong/weak)か陰性かを判定します。
<対応するReal-time PCR機器について>
下記の機器で検証済です。機器によってアダプターが必要になる場合があります。機器により製品コードが異なりますので、詳細はお問い合わせください。
- Stratagene:Mx3000P
- ThermoFisher Scientific:ABI StepOnePlus(Bulkタイプのみ)、ABI 7300、ABI 7500、ABI 7900HT
- Roche:LightCycler480
- Bio-Rad:CFX96
- Qiagen:Rotor-GeneQ/6000(Bulkタイプのみ)
<Real-time PCR Assayシリーズで検出可能な変異遺伝子>
がんのシグナル経路に関わる下記遺伝子が検出可能です。 各遺伝子の検出に対応するキットをご利用ください。